代理人による公正証書作成 | 弁護士の選び方 | 弁護士がおすすめする東京・千葉・埼玉・神奈川の法律事務所
2017年5月20日

公証役場は平日の限られた時間しか営業しておらず、中々時間が合わない人もいると思います。また、離婚協議など当事者同士が顔を合わせたくないような場合もあります。そんな時には当事者たちに代わって手続きを行う、代理人による公正証書の作成が可能です。
今回は、代理人による公正証書作成の流れをご紹介します。

代理人による公正証書

弁護士などの代理人に委任する場合

公正証書は、本人による委任状と本人の印鑑証明書があれば代理人に作成手続きを委任することができます。

代理人の制限

代理人には、基本的には信頼できる第三者であれば誰でも指定することができますが、下記の場合は制限されます。

代理人として認められないケース
・双方の代理人を兼ねる単独の人物
・未成年や成年被後見人などの制限行為能力者
・お互いの利害関係者

お互いの利害関係者については、故意に内容改変される恐れがあるため、代理人としてふさわしくないと判断される場合があります。また、知人などの慣れない一般人に依頼した場合、内容に不備や不足があるために再度作成となる可能性もあります。そういった二度手間を避けるために基本的には弁護士や行政書士などの専門家へ代理人を依頼することが望ましいとされます。
また下記の公正証書は当事者本人でないと作成できません。

代理人に委任できない公正証書
・双方の代理人を兼ねる単独の人物
・未成年や成年被後見人などの制限行為能力者
・お互いの利害関係者

貸金業者と個人間の金銭諸費貸借契約においては、特に個人が委任状の意味もわからずに署名押印してしまい、本人の知らぬところで不利な公正証書が作成されてしまうような悪質なケースを防ぐために、代理人への委任は認められていません。

1.事前打ち合わせ

弁護士に依頼した場合は、当事者たちの話し合いをもとに公正証書化する原案を作成してくれます。

2.必要資料収集

下記の必要資料を代理人に渡しておきます。委任状には、契約内容、本人と代理人の氏名・住所・職業の記載、本人による実印の押印が必要です。

代理人に渡すもの 必須書類
・本人の確認書類※
・本人の印鑑証明書
・委任状
    
契約ごとの必要書類
・戸籍謄本(離婚関係、相続関係など)
・住民票(相続関係など)
・年金手帳(離婚関係)
・不動産登記簿謄本(不動産関係)
・保険証券(名義変更など)
代理人が準備するもの ・代理人の確認書類

※法人の場合は、下記のいずれかが必要です。
・代表者の資格証明書と代表者印及びその印鑑証明書
・法人の登記簿謄本と代表者印及びその印鑑証明書

3.修正や作成日時の調整

公証人が作成した文案の修正や受け渡しを行う日時調整を行います。弁護士に依頼している場合、すべて修正対応や調整も代理して行ってくれることがあります。

4.完成受け取り

公証役場で代理人の押印とともに謄本の受け渡しが行われます。債務者側が代理人の場合、交付送達はできないため、後日郵送での送達となります。

代理人が準備するもの ・代理人の認印

本人へは、公正証書が作成された旨の文書が郵送されます。

5.執行文付与手続き

交付送達でない場合、公正証書の作成から1週間以上あけてからでないと執行文の付与ができません。この手続も代理人に委任することができます。

代理人が準備するもの ・本人の確認書類※
・委任状
・代理人の身分証明
・公正証書の正本

※法人の場合は、下記のいずれかが必要です。
・代表者の資格証明書と代表者印及びその印鑑証明書
・法人の登記簿謄本と代表者印及びその印鑑証明書

費用

弁護士に依頼した場合、公正役場に支払う実費(自分で公正証書を作成するための準備と費用)の他に、弁護士報酬と代理日当が必要です。弁護士報酬や日当については事務所によって異なりますが、合計5~20万円程となります。証書に内容が複雑なほど報酬は高くなる傾向にあります。