あなたが事故にあった時の休業損害はいくらになる? | 弁護士の選び方 | 弁護士がおすすめする東京・千葉・埼玉・神奈川の法律事務所
2017年5月1日

もしもあなたが事故で怪我をしたら、治療期間中は仕事を休まなければならなくなります。仕事に関する事故であれば労災から休業補償を受けることができますが、プライベートで事故に巻き込まれてしまった場合には、どれくらいの休業損害を請求できるのでしょうか。

休業損害

休業損害とは

休業損害とは損害賠償の一つであり、事故による怪我で収入を得られなくなるなど、間接的な損害を受けた場合に請求することができます。
基本的に、所定の日額×休業日数によって求めることができます。
日額の設定については3種類の基準が設けられています。自賠責基準、任意保険基準、弁護士基準がありますが、どれも被害者の本人の収入額によって算定されるものです。
休業日数については、後遺症のない事故だった場合には、仕事に復帰するまでの期間について請求が可能です。自宅療養中や通院期間についても、医師の診断書があれば休業日数として換算されます。
後遺症が残ってしまうような事故の場合は、症状固定までを休業損害として扱い、症状固定後については逸失利益として請求が可能です。

自賠責基準

最低限の補償金額となるのが、自賠責保険による算定です。強制保険ですので、自賠責での金額は必ず補償されることになります。
自賠責基準では、日額5,700~19,000円×休業日数の範囲で休業損害が算定されます。基本的には1日あたり5,700円で換算されますが、源泉徴収票や確定申告書等の立証資料を提出することによって、上限19,000円の範囲で日額を引き上げることができます。 ただし自賠責の支払上限額は120万円までとなります。

任意保険基準

任意保険会社ごとに設けられているものなので正確な算定は難しいですが、自賠責保険と同じか、少し額が多い程度の補償内容となります。

弁護士基準

弁護士基準による休業損害は、被害者の1日あたりの基礎収入×休業日数で求めることができます。1日あたりの基礎収入は職業によって算定方法が変わってくるため、個人によって大きく金額が異なってきます。なお弁護士基準による算定に上限はありませんが、回復の程度によって支給額が減額される場合もあります。

給与所得者

(事故前3ヶ月分の給与÷90日)×休業日数
給与は総支給額とみなされています。労災など他の給付を受けている場合は、給与額との差額分だけ請求することができます。有給消化分の給与も損害の対象となります。また通常の給与だけでなく、休んでいる期間のボーナスや昇降格についても考慮されます。会社の証明書などがあれば確実に請求できます。

会社役員

通常、役員報酬は休業損害の対象にはなりません。ただし小さな会社など、役員の働きが従業員に近い場合は認められることもあります。詳細は→役員は休業損害をもらえない?

自営業者

(前年度確定申告の所得金額÷365日)×休業日数
年度によって収入の変動が大きい場合は、3年分を平均して求めることもできます。

専業主婦

1日あたりの女性労働者の平均賃金×休業日数
女性労働者の平均賃金は、1万円程度です。パートタイムで働いていてこれを上回る場合にはパートタイムの収入で算定されます。家事手伝い等主たる家事従事者でない場合には、女性労働者の平均賃金の8割程度が基礎収入として認められることもあります。

学生

(アルバイトの日給×事故前3ヶ月間の出勤日数÷90日)×休業日数
学生のバイトについても現実的な範囲で休業損害が認められます。また長期の休業により就職に影響が出た場合は、卒業してから得られるはずだった給与が基礎収入となります。具体的な内定先がない場合には、学歴別の初任給平均値から算定されます。
収入のない幼児、児童、学生については認められません。

無職者

基本的には認められません。ただし就職先が決まっていた場合には、支給予定額をもとに休業損害が認められます。

より事故前に近い形で決められる

弁護士基準の場合、基礎年収の算定は個人の実態に沿って決められることになります。事故によって奪われた機会を少しでも取り戻すためにも、あらゆる可能性について考慮する必要があります。思いもよらないことについても補償が認められるケースもありますので、算定の際には弁護士に相談することをおすすめします。